お客さまが、1年4カ月ぶりにグロックを撃ちました。
いつもはG17を撃っていますが、今回はトリガーチューンが施されたG34とG19を撃ち比べていただきました。
G34で50メートルから12インチの的を撃ってもらったところ、5発中3発目と4発目を命中させていました。50メートル先の的を狙うにはフロントサイトが大きすぎるくらいのサイトピクチャーなのですが、ブランクを感じさせない安定したスタンディングでのシューティングです。
次に、10ヤードの距離から正三角形の一辺に3つの12インチのターゲットを設置したステージを作り、ホルスターからドロウしてG34を100発くらい撃ちました。
左右のターゲットまでの距離は約12ヤード。撃つ順番を変えたり、マグチェンジをしながら撃ったり、いろいろな組み合わせで撃ち方の練習をしました。
せっかくなので、普段使いのG19も、ウエポンライトを外して撃ってもらいました。
G34よりも軽快にヒットさせるではありませんか!
「G34よりも、キックは強いけど撃ちやすかった」とのこと。
はたしてその理由は?!
グリップです。
G34のフルサイズのグリップよりも、G19の短めのグリップの方が、握った時にとてもしっくりきたそうです。
さらにG19には世界一美しい(とTakaが勝手に言っている)マグウェルが付いているので、小指の収まり感がこの上なくカンフィーなのです。
シューターとハンドガンとの主な接点は、グリップとトリガーです。なので握った時の感触が馴染んでいないと、握ることに意識が向いてしまい、その分、狙うことへの集中力が分散されてしまいます。
あと、撃った後。
撃ったあと、グリップがおぼつかないと、次の弾を撃つまでに時間がかかってしまいます。それ以上の速さで撃とうとすると無理が生じ、トリガーを引けば引くほどそのおぼつかなさのお釣りがたまって、そのうち的を外してしまいます。
これはサポートハンドがリコイルですっぽ抜けてしまうのとはまた別です。
上の写真のグロックG48MOSを撃った彼女は、撃つたびにサポートハンドの左手がズレて、銃口が大きく上を向いていましたが、10ヤードからリズミカルに10インチのスティールターゲットに命中させていました。
トリガーを弾いて弾が発射されるされた瞬間まで、ちゃんと狙い続けて素直に人差し指が動かせている証拠です。リカバリーには多少の時間がかかりますが、的に命中させるという一番大切なことができているので、これはこれで素晴らしい才能です。
上手な人は、ある程度その銃のグリップに握り方を合わせて撃てます。それが、どんな銃でもオールマイティーに撃てる「上手い人」の条件とも言えるでしょう。
それでも上手に撃ちたい人ほど、グリップにはこだわるはず。
自分の手を銃に合わせるのか、銃を自分の手に合わせるのか。もしも自分の銃だったら、やっぱり自分の手に合わせたいですよね。