SIGが『P211 GTO』というハンドガンを発表しました。P320のマガジンで撃てる2011です。

P320のマガジンで撃てる2011と言えば、2年前(2023年1月)のSHOT Showで、オラクルアームズが先陣を切って2311を発表しました。そして2025年6月、P320の本家が満を持してリリースしたのがP211 GTOです。

P320の安全性の面で、物議を醸しているアメリカのSIG SAUER社。
射撃手が触れる部分から一切の安全装置を排除した、究極のストライカーピストルがP320だとしたら、100年以上前に発明された究極のシングルアクションピストル、1911の意匠を模したマニュアルセイフティー付きのP211 GTOは、どのような進化がなされているのでしょう。









SAO(Single Action Only)モデルのみとなる今回の発表は、マニュアルセイフティー付き=マニュアルセイフティーを外さないと撃てないオートマティックピストルに回帰したカタチにも感じます。
どのようなものかは確認できていませんが、マニュアルセイフティー、グリップセイフティーに加え、ファイアリングピンセイフティーが付いているとのこと。
2011にはシリーズ80のようなファイアリングピンセイフティーが付いていないので、銃口から落とすとファイアリングピンの慣性でプライマーを叩く可能性がありました。









M17のようなトリガーバーをロックするマニュアルセイフティーではなく、シアをロックする1911系のそれとともにファイアリングピンセイフティーが付いたのだとしたら、トリガーストローク、特にクリープからブレイクまでのストロークが少ないシングルアクションピストルの安全性が高まり、これを好む人にとっては安心感が増すことでしょう。

バレルは長さ4.4インチのブルバレルで、MACH3Dと呼ばれる11時12時そして1時の3カ所にポートがあるコンペンセイターは、マズルジャンプを30%軽減するとのこと。

トリガーはストレートなタイプで、トリガープルは3.5〜4パウンド。マガジンの相談数は21発または23発。フレームはNitron仕上げのステンレススティール製で、グリップモジュールはアルミ製で、G10グリップパネルが付きます。ピカティニーレールは3スロット。

サイトはファイバーオプティックのフロントサイトにブラックの固定リアサイトが標準で付いていて、オプションでXRAY3サイトも選べます。スライドのダットサイト用のフットプリントは、ROMEO-X SIG-LOC™ PRO用。

寸法・重量などは以下の通り。
全長: 8.5 inch (215.9mm)
全幅: 1.48 inch (37.6mm)
高さ: 5.25 inch (133.4mm)
高さ XRAY3デイ/ナイトサイト装備モデル(RXSL): 6.25 inch (158.8mm)
サイト間の距離: 5.56 inch (141.2mm)
トリガープル: 3.5〜4.0lb
重量: 36.9 inch (1,046g)

「スプリングフィールドアーモリーのProdigyの次は、StaccatoのC2にコンプを付けて、、、イヤ、グロックのマガジンで撃てるステルスアームズの2011をフルカスタムオーダーで、、、ん? Staccato HDの4.5インチバレルもいいな〜」と、妄想していましたが、P211には2311やHDのようにスライドストップが右側にも付いていています。

デザインは好みが分かれるところですが、そのうち見慣れるでしょう。「STIの2011のグリップはちょっと太すぎ」という人も、P320のマガジンが使えるP211は丁度良いかも。
P211、興味津々です。アカデミーでも積極的に導入するつもりでいます。お楽しみに!